氷柱

2004/01/31

ホーム | たつのこ邑 | 自己紹介 | 家造り | 作品展

ホーム
上へ

 

畑の中の無断熱住宅ですから、夏の夜の快適さは素晴らしいものがあります。月明かりに広がる畑から夏虫の声が聞こえ、網戸を通して入ってくる冷風はそよそよと。エアコンなんか要りません。

昼間の暑さはサウナ並みですが、平日は仕事でいないし、休日はどこかへ出かけてしまえば関係ありません。

 

さて、冬。

大きめのファンヒーターをガンガン焚いても、無断熱の床、無断熱の壁から容赦なく熱が逃げていきます。腰からシンシンと上がってくる冷気、夜は早々に寝るしかありません。

電灯を消し布団に入ると、夜目にも白くはっきりと立ちあがる息が見えますが、寝付きの良い私は3秒で夢の中…

ある朝、目覚めると台所の水道が凍って水が出なくなっていました。風呂場の水道も出ません。

ヤレヤレ。朝食も作れないので、その日は冷蔵庫のバナナを囓り、顔も洗えず歯も磨けず、トイレの後に手も洗えずで出勤でした。(水洗トイレでないので、このような場合でも安心!)

その日から、寝る前に台所の水道から少しだけ水を流すことにして、もう大丈夫。凍結もなく、「快調、快調!」と喜んでいたのもつかの間、ある日、目覚めた私は台所で異様なオブジェを発見しました。

なんと!蛇口からシンクまで延びる巨大なオブジェ≡氷柱(つらら)が絶妙な造形を見せていたのでした。流していた水が凍って氷柱を作るとは…

うーむ。やはり水道が使えないので、冷蔵庫(寒すぎてほとんど稼働していない)のバナナを囓り、顔も洗えず歯も磨けず、トイレの後に手も洗えずで出勤でした。

 

関東地方で、家の中で氷柱ができた経験のある人は、そうはいないでしょうね。

高気密高断熱のスウェーデンハウスでは、例えシベリアで家を建てようとも「家の中の氷柱」はできそうもありません。我が家の子供達は「氷柱のでき方」という体験型の学習ができなくてちょっと可哀想…でもないか。

 

ホーム | プロローグ | 撃退 | 氷柱 | 発火 | 来襲

最終更新日 : 2004/01/31